【12月9日 AFP】内部告発ウェブサイト「ウィキリークス(WikiLeaks)」との取引を停止したクレジットカード大手ビザ(Visa)とマスターカード(Mastercard)のウェブサイトが8日、「Anonymous(匿名)」を名乗るハッカー集団に攻撃され、ダウンした。

 サイバー攻撃は、ウィキリークス創設者で7日に英国で婦女暴行容疑で逮捕されたジュリアン・アサンジ(Julian Assange)容疑者の銀行口座を凍結したスイスの銀行ポストファイナンス(PostFinance)に対しても行われ、同行のサイトもダウンに追い込まれた。

「Anonymous」は攻撃開始にあたり、マイクロブログサイト「ツイッター(Twitter)」に「ウィキリークスの名の下に、ハッカーがVisa.comをダウンさせる。ワオ!いよいよクレージーになっていくぞ」とのメッセージを投稿した。ウィキリークス側は声明で、今回のサイバー攻撃に一切関与していないと発表している。

 ウィキリークスが活動継続のための寄付を募るなか、ビザとマスターカードは7日、ウィキリークスとの取引を停止したと発表。また、ポストファイナンスも今週初め、口座開設時に虚偽の申請があったとして、アサンジ容疑者の口座を凍結したことを明らかにした。

「Anonymous」は前週末、一連のサイバー攻撃の皮切りとして、ウィキリークスの寄付金用アカウントの停止を発表したオンライン決済サービス「ペイパル(PayPal)」に攻撃を仕掛けている。

 AFPとのオンラインチャットに応じた「Anonymous」は、攻撃には4000人余りのハッカーが参加しているとし、「ウィキリークスに対抗する者は誰でもわれわれの攻撃対象になる」と宣言した。(c)AFP