【10月25日 AFP】米グーグル(Google)は22日、同社の地図情報サービス「ストリートビュー(Street View)」用の画像を撮影する車両が世界数十か国でプライベートな無線LANの通信内容を誤って収集していた問題で、誤収集されたデータの中に電子メールの内容やパスワードなどが含まれていたことを明らかにした。

 グーグルのアラン・ユースタス(Alan Eustace)エンジニアリング&リサーチ上級副社長は、無線LANの「Wi-Fi(ワイファイ)」からストリートビュー用に収集されたデータを分析したところ、「データの大半は断片的なデータだったが、電子メール全文やURL、パスワードが収集されていた事例もあった」と発表した。

 ユースタス氏は「これらのデータを迅速に廃棄したい」と述べるとともに、「そもそもこれらの情報を収集してしまったことに改めて謝罪したい」を表明した。

 また「(グーグルの)製品や社内業務に、効果的なプライバシー管理を構築する」ため、プライバシー対策責任者を指名するとともに、プライバシー関連のトレーニングを増やし、従業員に新たに「情報セキュリティー意識向上プログラム」への参加を義務づけるとの対策を示した。

 グーグルは6月、ストリートビュー撮影車両がセキュリティー対策のとられていないWi-Fi通信に流れていた個人情報を誤収集していたと発表し、それ以降ストリートビュー撮影車両によるWi-Fiデータの収集を中止していた。(c)AFP