【5月10日 AFP】情報化された現代社会において「情報」は一種の「娯楽」と化しており、民主主義に新たな重圧をかけている――。バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は9日、米ハンプトン大学(Hampton University)の卒業式での講演でこのような認識を示した。

「24時間年中無休で情報が流れ続けるメディア環境が到来している。そこではわれわれはあらゆる種類の情報攻めに遭い、あらゆる種類の議論に触れることになるが、それらは必ずしも正しい尺度において高い位置にランク付けされるとは限らない」

iPodiPad、Xboxにプレイステーション(PlayStation)――どれもわたしは操作法を知らないが、こうした機器によって情報は、権利拡張の道具や開放の手段というより、気晴らし、気分転換、娯楽の一種と化してしまった」

 オバマ大統領は、一部のブログやラジオ放送での「ひどくばかげたコメントは容易に摩擦を引き起こす」と指摘。「これらは、あなたがたに対してのみならず、わが国とわが国の民主主義にも新たな重圧となっている」と嘆いた。

 また、世界が「息をのむような変化」をとげつつあると警告。「これらの変化を止めることはできないが、適応することはできる」「これまでの世代においてそうだったように、教育はあなたがたが時代の試練に立ち向かうための盾となる」と教育の意義を語った。(c)AFP