【2月27日 AFP】米カリフォルニア（California）州のベンチャー企業X Sigma Partnersは26日、送信したテキストメッセージを削除できる米アップル（Apple）の多機能携帯電話（スマートフォン）iPhone（アイフォーン）向けアプリケーション「タイガー・テキスト（TigerText）」を発表した。

　発表会に出席した同社の創業者ジェフリー・エバンズ（Jeffrey Evans）氏は、太陰暦で今年の干支がトラであることに言及し、トラ年にリリースされた「タイガー・テキスト」で送ったメッセージは、本物のトラと同じように追跡が難しいと語った。

　プロゴルファー、タイガー・ウッズ（Tiger Woods）は不倫相手に交際の証拠として送信したテキストメッセージを公開されてしまったが、「皆がこのアプリケーションを話題にする一因はその名前にあることは分かっているが、これは浮気をしようとする人のためのものではない」とエバンズ氏。「プライベートのままにしておきたいことの99％は浮気や違法行為とは無関係だ。間違ってテキストメッセージを送った後、削除してくれと頼んだことは何度もあるでしょう？受け取った相手が読み終えた後に」

■サーバーに保存、コピー・転送は不可能

　タイガー・テキストを使ってテキストメッセージを送信すると、受信者はメッセージを読むために無料で同アプリケーションをダウンロードするよう促される。メッセージは実際には受信者のもとには送信されておらず、X Sigma Partnersのサーバーに保存されている。送信者はいつでもサーバーからメッセージを削除できるほか、削除する時間を設定することも可能だ。受信者がメッセージを読み始めると同時に60秒のカウントダウンを始め、ゼロになるとメッセージを削除する機能もある。受信者がメッセージを保存、コピー、転送することはできない。

　エバンズ氏は就職あっせん業に就いていたころ、雇用主が応募者についてインターネット上の投稿やコメントなどで徹底的に調べる様子を見て、タイガー・テキストの構想を思いついたという。「テキストメッセージはほかの人との会話。問題はそれが永遠に残ってしまうことだ」とし、「メッセージが60秒で自動的に消滅したらいいだろうと思った」と語った。

　メッセージを読むのは無料だが、1か月250メッセージまでは1.49ドル（約130円）、無制限で2.49ドル（約220円）の料金がかかる。ブラックベリー（BlackBerry）やアンドロイド（Android）を搭載したスマートフォン向けにも、3月末までにサービスを開始する。(c)AFP/Glenn Chapman