【12月21日 AFP】マイクロブログサービス「ツイッター(Twitter)」のウェブサイトに17日夜、「イラン・サイバー軍(Iranian Cyber Army)」と名乗る何者かが不正侵入し、サービスが一時使用できなくなった。

 ツイッターの共同創設者ビズ・ストーン(Biz Stone)氏が18日、公式ブログ上で明らかにしたところによると、DNSセッテイング(ドメイン名システム)が侵害されたという。ハッキングの方法や実行者についての詳細は不明だが、「攻撃の目的はサイトの改変で、ユーザーではないようだ。アカウントのセキュリティ侵害は全く起こっていないと見ている」としている。

 ストーン氏によると、このハッキングで、ツイッターのトラフィックの80%が約1時間にわたって別のサイトに誘導された。このサイトには、緑色の旗とともに、「このサイトはイラン・サイバー軍によって乗っ取られた」という赤い文字が表示されていた。

 また、拙い英語で、「米国はインターネットを掌握していると思っているだろうが、われわれイラン・サイバー軍こそが掌握している。イランの人びとを刺激しようとするな」とも書かれていた。

 ただ、ハッキングがイラン国内からだという点については、ツイッター上ではただちに懐疑的な見方も広がった。
 
 イランでは、6月の大統領選結果をめぐるマフムード・アフマディネジャド(Mahmoud Ahmadinejad)大統領に対する抗議行動でツイッターが多用され、「ツイッター革命(Twitter revolution)」との言葉も登場した。また、その影響で、イラン大統領選はツイッターで今年最もよく取り上げられたトピックの1つとなった。(c)AFP