【12月16日 AFP】140文字のマイクロブログサービス「ツイッター(Twitter)は今年、スマートフォンなどの影響で急速に勢いを伸ばした。また、ソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)「フェースブック(Facebook)」も、ライバルの「マイスペース(MySpace)」を抜き世界最大のSNSとなった。

 米ノースカロライナ(North Carolina)州在住のソーシャルメディア・コンサルタントのジェイソン・キース(Jason Keath)氏は、「この2つは完全な勝ち組だ。フェースブックの規模は今年、およそ3倍になった」と語る。「ツイッターは大きく成長した。今年初めのユーザーは約200~400万人くらいだったが、今や4000万人にとどく勢いだ」

 米ソフトウエア大手マイクロソフト(Microsoft)出身で、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)政権時に大統領副報道官を務めたスコット・スタンゼル(Scott Stanzel)氏は、会員数3億5000万人という数字を挙げ、「フェースブックが国家であれば、世界で4番目に人口の多い国となる」と指摘。ツイッターについては、「1年前、ツイッターがこれほどまでに影響をもつようになるとは誰が考えられただろうか」と述べた。

 コミュニケーション、ニュース伝達手段としてのツイッターの影響力は、今年起きたさまざまな事件を通して立証された。今年6月、大統領選をめぐって混乱の続いていたイランでツイッターが広範に利用されていたため、米国務省はツイッターに対し、予定されていたメンテナンスを遅らせるよう要請した。

 ツイッターはその収益モデルについて明らかにしていないが、キース氏は来年はツイッターが「マーケティングツールとしての度合い」を強めていくのではないかと見ている。

 キース氏はフェースブックについても、「ペイメント(ネット決済)サービスのポータルサイトやペイメントツールを立ち上げる可能性が高い」と語る。

 キース氏は「フェースブックに自分のクレジットカードの番号を渡す事態はやってくるのかという点について議論は分かれている」としながらも、「フェースブックがそれを実行したら、ソーシャルネットワークの分野だけでなく、商取引の分野にまで進出してくることになる」と指摘。

「そうなると、フェースブックはあなたの活動のほとんどをオンラインの中に閉じこめてしまったことになる」(c)AFP/Chris Lefkow