【10月18日 AFP】米マイクロソフト(Microsoft)が22日、約3年ぶりとなる新基本ソフト(OS)「ウィンドウズ7(Windows 7)」を発売する。

「マイクロソフトにとっては大きな勝負だ」と、米カリフォルニア(California)州シリコンバレー(Silicon Valley)の調査会社エンダール・グループ(Enderle Group)のITアナリスト、ロブ・エンダール(Rob Enderle)氏はみる。「いろいろな問題を抱えていた」 現行OSの「ビスタ(Vista)」の不振を挽回できるかどうかが鍵だ。

 コンピューターの脳にあたるOSを、ユーザーが深く気にすることは少ないが、ソフトウェア帝国マイクロソフトの基幹事業ともいえるのがこのOS分野。世界中のコンピューターの90%以上のOSをマイクロソフト製品が占めている。また新OSのユーザーを獲得するということは、OS以外のパッケージ・ソフトの売り上げにもつながる。

 ビスタの不調によって、それまでマイクロソフトが新しいOSを出すたびに買い替えていた消費者たちのペースに歯止めがかかった。評判の悪いビスタを避けて、一世代前のOS「Windows XP」にとどまり、買い替えないユーザーが多かったのだ。「マイクロソフトも、1パッケージ・ソフト会社。更新版の売れ行きが伸びなければ、すぐにそれを感じるはずだ」(エンダール氏)

 ビスタでの教訓を胸に、マイクロソフトは「ウィンドウズ7」の開発で、PCメーカーや開発者らとの連携を強めたほか、ユーザーからの声を積極的に取り入れた。1月に試験版の公開を始めて以来、800万人以上のユーザーが試しており、ビスタの足かせとなった問題はすべて解決していると、現在までの評判は上々だという。(c)AFP/Glenn Chapman