【10月18日 AFP】ブロガーといえば最新技術の欠点を延々と言いたてるオタクか、パリス・ヒルトン(Paris Hilton)やマドンナ(Madonna)のゴシップを書き散らすセレブ・ウオッチャーというイメージが定着していた。だが最近のブロガーの主流派は「母親」だという。

 15日から17日まで米ラスベガス(Las Vegas)で開催された世界最大規模のブロガー・コンベンション「ブログワールド・エキスポ(Blog World Expo)」では、家庭生活をつづるブログを立ち上げた主婦による特別セッションが10以上も実施された。会場では主婦ブロガーを探し回る企業のマーケティング担当者の姿も多く見られた。

「ブログに、そして母親に大きな力があるという証拠です」と話すのは、「Plus Size Mommy.Com(特大サイズのお母さん)」というブログを運営するベス・デイビス(Beth Davis)さん。ダイエット用冷凍食品などを提供するオンラインショップ「Healthy Choice」の招待を受け、スポンサー契約について話し合うためコンベンションに参加したという。「私がブログである製品が『とても良いからぜひ試して』と言えば、読者はその製品を買いに行くはずです。私にはそれだけの影響力がありますから」。

 ブログワールド・エキスポに20か国から参加した2500人のうち主婦ブロガーが何人いたのか正確な人数は分からない。だが主婦ブロガーたちが企業から受けとった贈り物やスポンサー契約といったトピックが、会期を通してかなり目立っていたのは確かだ。

 米連邦取引委員会(Federal Trade CommissionFTC)は10月上旬、企業から金品の提供を受けて商品についての記事を掲載したブロガーに、その事実を明らかにするよう義務づける新たな規制を発表した。

 主婦ブロガーの中には、ブログの重要性が認められたようでうれしいが、政府から干渉されているように感じるという人もいた。主婦ブロガーの台頭や政府の規制強化の動きは、ブログやツイッター(Twitter)に代表されるソーシャルメディアが社会の主流に出てきたことを示している。(c)AFP/Steve Friess

【参考】
ブログワールド・エキスポ公式サイト(英語)
主婦が運営するブログ「Plus Size Mommy」(英語)