【10月17日 AFP】米インターネット検索大手グーグル(Google)は15日、インターネットで電子書籍をダウンロード販売するサービス、「グーグル・エディション(Google Editions)」を来年前半にも開始することを明らかにした。

 現在、電子書籍市場を独占している米ネット通販大手アマゾン(Amazon)にグーグルが対抗することになる。

 アマゾンは専用電子書籍端末「キンドル(Kindle)」を使って同種のサービスを提供しているが、グーグルの新サービスは、ユーザーが持つパソコン、携帯電話、電子ブックリーダーなどさまざまなデバイスからの閲覧が可能になる。サービス開始時には約50万冊のデジタルコンテンツの提供が可能だという。

 グーグルは6月の時点で、年内に新刊の電子書籍の販売を開始する計画を発表していた。

 独フランクフルト(Frankfurt)で開催中の書籍見本市「フランクフルト国際ブックフェア(Frankfurt Book Fair)」で、グーグルの幹部が発表した内容によると、出版社が電子書籍の価格を決定して売り上げの45%を受け取り、残る55%の大半はオンラインストアが受け取るという。

 米出版社協会(Association of American Publishers)によると、米国における2008年の電子書籍の総売上は前年比68%増の1億1300万ドル(約103億円)にのぼるが、従来の書籍の総売上243億ドル(約2兆2000億円)と比較すると、その市場は依然としてごく小規模だ。だが電子書籍市場は急成長しており、今年のクリスマスシーズンではプレゼントとして人気商品になることが予測されている。(c)AFP