香港、「ゾンビPC」は推定4000台 スパムメール率ワースト1
発信地:香港
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【9月11日 AFP】「ゾンビ集団」に包囲された香港(Hong Kong)で、市民がスパム攻撃にさらされ、損害は年間数百万ドルに上ると、IT専門家らが警告している。と言っても、この場合のゾンビとは、「ゾンビPC」と呼ばれるコンピューターのことだ。
ウイルスに感染した「ゾンビPC」は、ユーザーの知らぬ間に大量のスパムメールの発信源となってしまう。最も代表的な手口は「ボットネット」と呼ばれるもので、現在、香港では推定4000台のゾンビPCが稼働中とみられる。これらのパソコンにウイルスをしかけたハッカーは、パソコンを遠隔操作し、数千通単位の広告メールを、世界各地のパソコンに一方的に送りつける。こうしたメールが扱う商品は、宝石からポルノ商品まで、さまざまだ。
インターネットセキュリティ会社MessageLabsの調査によると、香港における前年のスパム率(送られてきた全メール中のスパムメールの割合)は、何と81.3%で、世界のワースト1となった。しかし、問題はさらに悪化を続ける。今年8月、スパム率が93.4%にまで上昇したのだ。香港におけるスパム関連の損害額については、2001年に7億7000万ドル(約700億円)にのぼったとの試算もある。
あるIT専門家は、ゾンビPCのターゲットとして香港が狙われる背景には、活発な金融・商業のハブであることや、スパマー(スパム送信者)の安全地帯となっている中国本土から距離的に近いことなどがあると指摘する。
香港では2007年12月、インターネット接続業者に商業電子メールの乱発防止措置を義務付けた商業電子メール乱発管理条例(Unsolicited Electronic Messages Ordinance)が発効しており、違反した業者には最大で100万香港ドル(約1200万円)の罰金が課されるが、これまでに訴追された例はない。
だが、世界中に拡大するスパムメールは今や国際的な問題で、各国が共同で取り組まない限り効果はないと、専門家らは指摘している。また、最も確実な安全対策として、「怪しいと思うメールは、開かないことだ」としている。(c)AFP/Frankie Taggart
ウイルスに感染した「ゾンビPC」は、ユーザーの知らぬ間に大量のスパムメールの発信源となってしまう。最も代表的な手口は「ボットネット」と呼ばれるもので、現在、香港では推定4000台のゾンビPCが稼働中とみられる。これらのパソコンにウイルスをしかけたハッカーは、パソコンを遠隔操作し、数千通単位の広告メールを、世界各地のパソコンに一方的に送りつける。こうしたメールが扱う商品は、宝石からポルノ商品まで、さまざまだ。
インターネットセキュリティ会社MessageLabsの調査によると、香港における前年のスパム率(送られてきた全メール中のスパムメールの割合)は、何と81.3%で、世界のワースト1となった。しかし、問題はさらに悪化を続ける。今年8月、スパム率が93.4%にまで上昇したのだ。香港におけるスパム関連の損害額については、2001年に7億7000万ドル(約700億円)にのぼったとの試算もある。
あるIT専門家は、ゾンビPCのターゲットとして香港が狙われる背景には、活発な金融・商業のハブであることや、スパマー(スパム送信者)の安全地帯となっている中国本土から距離的に近いことなどがあると指摘する。
香港では2007年12月、インターネット接続業者に商業電子メールの乱発防止措置を義務付けた商業電子メール乱発管理条例(Unsolicited Electronic Messages Ordinance)が発効しており、違反した業者には最大で100万香港ドル(約1200万円)の罰金が課されるが、これまでに訴追された例はない。
だが、世界中に拡大するスパムメールは今や国際的な問題で、各国が共同で取り組まない限り効果はないと、専門家らは指摘している。また、最も確実な安全対策として、「怪しいと思うメールは、開かないことだ」としている。(c)AFP/Frankie Taggart