【9月1日 AFP】米インターネットオークション大手イーベイ(eBay)は1日、同社オンライン電話部門スカイプ(Skype)を、個人投資家らのグループに19億ドル(約1770億円)で売却する契約に署名したと発表した。売却後もスカイプ株の35%はイーベイが保有するという。

 スカイプの事業価値は、27億5000万ドル(約2560億円)だった。

 売却先は、米非公開投資会社シルバーレイク・パートナーズ(Silver Lake Partners)が率いる投資家グループで、全株式の65%を保有する。グループの中には、スカイプ初期から投資してきた英ベンチャー・キャピタル、インデックス・ベンチャーズ(Index Ventures)、米ネットスケープ(Netscape)の共同創業者マーク・アンドリーセン(Marc Andreessen)氏が代表を務めるベンチャー企業、アンドリーセン・ホロビッツ(Andreessen Horowitz)、カナダ年金制度投資委員会(Canada Pension Plan Investment Board)などが含まれる。

 イーベイによると、19億ドル(約1770億円)の現金買収になる見込みで、売却は、第4四半期末までに完了する予定。

 イーベイは2005年、最終的に31億ドル(約2890億円)を超える買収額で、2003年にスカイプを創業したスウェーデンのIT実業家ニクラス・センストロム(Niklas Zennstrom)氏とデンマークのヤヌス・フリス(Janus Friis)から、スカイプを買い取った。しかし、売却発表に先立ち米ニューヨーク・タイムズ(New York Times)紙が同日伝えたところによると、イーベイは、本業のインターネット・オークション業との統合に苦心し、スカイプは9億ドル(約840億円)の評価損も計上した。(c)AFP