【3月21日 AFP】米インターネット検索大手グーグル(Google)は20日、前日サービスを始めたばかりの英国の「ストリートビュー(Street View)」から複数の画像を削除したと発表した。ユーザーからプライバシーを侵害しているとの苦情を受けたため。

 ストリートビューは、特殊なデジタルカメラを積んで公道を走行した自動車から撮影したデジタル写真画像を360度のパノラマ画像として、実際にその場所に行って見たかのようにパソコンの画面に表示するというもの。英国では前年夏に撮影を開始。19日に25都市を対象にサービスを開始したが、撮影は今も続いている。

 しかし英国でのサービス開始からちょうど24時間後、グーグルはユーザーからの要求を受けていくつかの写真を削除したと発表した。

 削除した写真のなかには、ロンドン(London)中心部の繁華街ソーホー(Soho)のアダルトショップから出てきた男性が写り込んだ写真や、ロンドン東部のパブの前でおう吐している男性が写り込んだ写真などがあるという。

 グーグルの広報は削除した写真の正確な枚数は明らかにしなかったが、「予想より少なかった」と述べた。

 米国で2007年5月に米国で始まったストリートビューは、現在、英国、日本、オーストラリア、ニュージーランド、フランス、スペイン、イタリア、オランダでもサービスを提供している。

 グーグルは、プライバシーに配慮して個人の顔や自動車のナンバープレートをぼかすソフトウェアを開発したとしている。

 自分の姿や自宅が写り込んだ写真をストリートビューから削除することを希望する場合は、グーグルのサイトからオンラインで要求することができる。(c)AFP