【2月12日 AFP】Eメールやオンラインバンキング、航空券購入などでパスワードを選ぶ際には、もう一度よく考えたほうがいい・・・想像力がまったくなかったり、他人との違いがないパスワードは、簡単に個人情報泥棒の餌食になるという研究結果が明らかにされた。

 米国のある人気ウェブサイトから最近盗まれ、インターネット上で暴露されたパスワード2万8000個の分析をした調査が今週、IT技術情報の専門週刊誌、米「インフォメーション・ウィーク(Information Week)」に掲載された。この結果から明かるみになったのは、多くの人が簡単すぎるパスワードを使っているということだ。

 被害に遭った人のうち、16%が自分や子どもなど身近な人のファーストネームをパスワードにしていた。また14%が覚え安いからといって「1234」や「12345678」など、安易な組み合わせを選んでいた。

「1234」や「12345678」、英語のキーボード使用者では「QWERTY」、欧州言語では「AZERTY」など14%がキーボード上で一番簡単な組み合わせを選んでいた。

 テレビ番組の題名や人気スターの名前をパスワードにしていた例も5%あり、若い米国人の間ではアイドル歌手ハンナ・モンタナ(Hannah Montana)の「Hannah」のほか、「ポケモン(Pokemon)」「マトリックス(Matrix)」「アイアンマン(Ironman)」などが多かった。

 さらに「パスワード」の綴りである「password」そのものや、それに数字を付けただけで想像しやすい「password1」なども全体の4%あった。 

「I don't care(気にしない)」「Whatever(何でも可)」「Yes」「No」といった態度を表すパスワードが3%、「Iloveyou(あなたを愛している)」や反対の「Ihateyou(あなたが嫌い)」など感情的なパスワードもあった。

 調査を実施したITセキュリティ企業エラッタ・セキュリティ(Errata Security)のロバート・グラハム(Robert Graham)氏は、サイバー空間への侵入から個人情報を守るためには「8字以上の長さのパスワードを選び、1字は大文字を混ぜ、1字は記号を混ぜると良い」とアドバイスしている。(c)AFP