【1月24日 AFP】1768年に初出版された権威ある百科事典「ブリタニカ百科事典(Encyclopaedia Britannica)」を出版する米エンサイクロペディア・ブリタニカ(Encyclopaedia Britannica)は23日、利用者参加型オンライン百科事典ウィキペディア(Wikipedia)などに対抗するため、同百科事典のオンライン版「Britannica.com」を利用者が編集できるようにすると発表した。

 来週からBritannica.comの利用者は、編集者に修正案を提案できるようになる。編集者が適切と判断したものは採用され、提案者の名前がウェブサイト上に掲載されるという。

 同社のJorge Cauz社長はウィキペディアなどで採用されている、利用者が直接ページを編集できるウィキ(wiki)のような仕組みを目指しているのではないと強調した。

 Jorge Cauz社長は、「ウィキペディアは情報の伝播に役立っている。また、多くの人がマクドナルド(McDonalds)で毎日満足しているように、ウィキペディアを唯一の参照先にすることに満足している人に多い」と語った。

 しかし技術評論家の間には、今回の試みは無料で利用できるウィキペディアからの挑戦にさらされたブリタニカが、購読制のビジネスモデルを守ろうと始めるもので、恐らく失敗するだろうという見方も出ている。

 英タイムズ(Times)紙はBritannica.comの1日の訪問者数は150万人であるのに対し、ウィキペディアの訪問者数はおよそ600万人だと伝えている。(c)AFP


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