【1月21日 AFP】20日のバラク・オバマ(Barack Obama)新大統領の就任式のもようはインターネットでも生中継され、米国の新しい政治、新しい世界秩序に期待する世界数百万人のブロガーたちのコメントや書き込みが世界中を駆けめぐった。

 CNNテレビやニューヨークタイムズ(New York Times)の就任式中継サイトには数百万人がログインし、自宅やオフィスで式を見守った。ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)のフェースブック(Facebook)などには早速、感想や意見の投稿が相次いだ。

 英国のあるユーザーは、次のように書き込んだ。「あなた(=オバマ大統領)は今日、世界の希望の星として式にのぞんだ。米国そして全世界に、変革の時は来た。あらゆる人種の人々がほほえんでいる・・・」 

 ある米国人ブロガーは、式典会場となったナショナル・モール(National Mall)の場所にはかつて奴隷市場があったこと、ホワイトハウスは黒人奴隷らにより建設されたことを指摘した。あるインド人ブロガーは、黒人が初めてホワイトハウスの主になることに敬意を表した。

 どの書き込みにも、とどまるところを知らない楽観主義があふれている。

 あるブロガーは、米国の作家ガートルード・スタイン(Gertrude Stein)による有名なくだり「a rose is a rose is a rose(薔薇が薔薇だということは薔薇が薔薇だということだ)」にちなんで、「hope(希望)」という言葉を16回も使用した。

■ブッシュ前大統領への批判も

 去りゆくジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)前大統領へのあからさまな批判も、ブログサイトを埋め尽くした。

 ブッシュ前大統領とディック・チェイニー(Dick Cheney)前副大統領が退場するときのブラスバンドの演奏について、ニューヨークタイムズのサイトには、「ブラスバンドは、ブーイングをかき消すために用意されたかのようだった。(ブーイングされた)2人は、険しい表情だったね」との書き込みがあった。「2人の年老いた白人が去っていくのを見ているところよ」とのコメントも。

「靴が投げつけられませんように」「就任式は、ロックコンサートみたいにいまいましい内容だった」「Obamaland Rules!(オバマランドが支配する!)」といった書き込みも見られた。(c)AFP