【12月24日 AFP】欧州連合(EU)のデジタル図書館「ヨーロピアナ(Europeana)」が24日、再オープンした。ヨーロピアナは前月の公開時にアクセスが殺到し、数時間でサーバーが停止してしまったため公開を見合わせていた。

 EUの行政執行機関、欧州委員会(European Commission)のMartin Selmayr広報官は、利用者の関心の高さに対応できるように、同ウェブサイトのサーバー能力を4倍に増強し負荷テストも実施したと説明。現在は順調に稼働していると語った。

 しかし、ヨーロピアナのサイト上には「現在のテスト段階ではユーザー・エクスペリエンスは最適なものではない場合もある」と掲載されており、「ピーク時には利用者数を制限する」と告知されている。

 ヨーロピアナは、欧州の文化遺産のオンラインコレクションとして、11月21日に鳴り物入りでデビューした。だが、予想をはるかに超える1時間あたり1000万ヒットものアクセスが殺到し、直後にサーバーが停止してしまっていた。

 ヨーロピアナは、欧州中の図書館に収蔵されている映画や絵画、写真、音声、地図、写本、新聞、公文書、書籍などにインターネットを通じてアクセスできるようにするもので、世界中の知識を収集することを目的として建設された古代のアレクサンドリア図書館から着想を得ている。

 利用者は、詩人ダンテ・アリギエーリ(Dante Alighieri)の『神曲(Divine Comedy)』や画家ヨハネス・フェルメール(Johannes Vermeer)の「真珠の耳飾りの少女(Girl with a Pearl Earring)」、作曲家ルートウィヒ・ベートーベン(Ludwig van Beethoven)の楽譜などを閲覧することができる。

 ヨーロピアナは、スタッフ14人で運営されており、運営費は1年あたり約250万ユーロ(約3億2000万円)が予定されている。

ヨーロピアナのアドレスは、www.europeana.eu。(c)AFP