【12月16日 AFP】米ネットワーク大手シスコシステムズ(Cisco Systems)は15日、定期調査リポートを公開し、世界中のコンピューターはユーザーが無意識のうちに「スパム」と呼ばれる迷惑メールの攻撃にさらされていると警告した。
 
「ボット」と呼ばれるウイルスに感染したパソコンは、他のパソコンを攻撃し、感染パソコンはさらに増殖。こうして「ボットネット」というウイルスネットワークが構築されていく。また、偽のお得情報Eメールなどを無差別に送りつけ、金銭をだましとろうするなど、ハッカーらにとって、Eメールは恰好の低コストな詐欺手段となっている。

 こうした現状について、シスコでセキュリティ問題を担当するパトリック・ピーターソン(Patrick Peterson)氏は、「ネット犯罪者は、毎年、ネットワークやインターネットを駆使した新たな詐欺を次々と生み出している」と、警鐘を鳴らす。

 シスコのリポートによると、「スパム」に分類されるジャンクメールが毎日、2000億通も送信されているという。これは、全世界でやりとりされているEメールの9割が迷惑メールとなる計算だ。

 最大の迷惑メール発信元は米国で、「スパム」の17.2%を占める。さらにトルコが9.2%で2位、ロシアが8%で3位となっている。(c)AFP