【11月25日 AFP】米カリフォルニア(California)州サンノゼ(San Jose)の連邦地方裁判所は21日、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)大手フェースブック(Facebook)のユーザーに有害メールを大量に送信していたカナダのスパム業者に対し、賠償金8億7300万ドル(約840億円)の支払いを命じた。

 同裁判所は、カナダ人のAdam Guerbuez被告と、同被告が経営するアトランティス・ブルー・キャピタル(Atlantis Blue Capital)に対し、法定損害賠償として4億3620万ドル(約420億円)、さらに米スパム対策法(Controlling the Assault of Non-Solicited Pornography and Marketing ActCAN-SPAM)違反に対する加重的損害賠償として同じく4億3620万ドルの支払いを命じた。

 フェースブックのセキュリティー担当者マックス・ケリー(Max Kelly)氏は24日、同裁判所の判決を「われわれのユーザーにとって、またスパムやその製作者らに対して、重要な勝利」と歓迎した。

 フェースブックは今年8月、Guerbuez被告に対し、フェースブックのユーザーのパスワードを不正入手し、ポルノ商品や違法薬物の広告数百万件を送信したとして訴訟を起こした。

 裁判所は、被告とアトランティス社に対し、フェースブックへの今後一切のアクセス禁止も言い渡した。

 今回の賠償額は、今年5月にカリフォルニア州の別の裁判所で、スパム送信者2人に対し、同じくSNSのマイスペース(MySpace)へ約2億3000万ドル(約220億円)の支払い命令が下されて以来、最高となった。(c)AFP