【8月21日 AFP】ソニー(Sony Corp)は20日、英国で公演されたオペラのデジタル映像作品を11月から全国の映画館に配給すると発表した。

 配給予定作品は、ロンドンのロイヤル・オペラ・ハウス(Royal Opera House)で録画されたビゼー(Bizet)の『カルメン(Carmen)』と、モーツァルト(Mozart)の『フィガロの結婚(The Marriage of Figaro)』、そして英国で年に一度開催されるグラインドボーン音楽祭(Glyndebourne festival)で公演された作品の映像だ。

 同社はプレスリリースで、「世界的にも有名な名門オペラハウスの作品を、迫力のある大スクリーンに舞台の細部まで映し出し、映画館上映を行なうことで、臨場感あふれる舞台を各地でご覧頂き、お客様へ舞台芸術の新たな楽しみ方を提供します」と述べている。オペラファンだけでなく、より多くの人々に海外のオペラを楽しんでもらうため、作品には日本語字幕を挿入するという。

 オペラは、同社が5月に開始した「Livespire(ライブスパイア)」サービスにおける、最新のコンテンツとなる。Livespireは、舞台芸術、コンサートやスポーツイベントなどをデジタル映像化し、全国の映画館に配給するサービスだ。すでに日本のミュージカル『メトロに乗って』や舞台『FROGS~フロッグス』が、同サービスにより上映されている。

 ソニーはLivespireで年間5、6本を配給したいとしているが、全国に3000軒ある映画館のうち高解像度のビデオに対応した設備が備わっているのは100軒程度という現実がある。(c)AFP