【2月10日 AFP】インターネット検索大手の米ヤフー(Yahoo)は9日、ソフトウエア最大手の米マイクロソフト(Microsoft)による4兆7500億円規模の買収提案を拒否することを決めた。情報筋が9日、AFPに語った。

 同筋はまた、ヤフー経営陣がマイクロソフトによる同社の評価について非常に低いと判断しているとするウォールストリート・ジャーナル(Wall Street Journal)の9日付け電子版の記事内容を大筋で認めた。

 同紙の報道によると、ヤフー経営陣は、マイクロソフトが提示する1株31ドルの買収提示価格によりヤフーが買収を受け入れた場合、米政府の反対により買収が成立しないリスクを考慮していないと考えているとしている。

 ウォールストリート・ジャーナル電子版には、「ヤフーの経営陣は、マイクロソフトが最近のヤフー株価の低迷に乗じ、『会社乗っ取り』を画策していると信じている」と述べる関係者の話を報じている。

 同氏によるとヤフーは、マイクロソフトが「敵対的」な態度をあらわにし、ヤフーの意に反した強引な買収をすることはないと踏んでいるという。

 事情に詳しい関係者はAFPに対し、ウォールストリート・ジャーナルの記事は、ヤフー経営陣の立場を大筋で表していると指摘する。

「記事には事実関係に欠ける部分もあるが、まったく的が外れているわけでもない。月曜日にはヤフー経営陣による何らかの発表があるだろう」と同氏はAFPに語った。

 ヤフーがマイクロソフトの買収提案を拒否した場合、ヤフー経営陣は直近株価を62%を上回るマイクロソフトが提案した31ドル以上に株価を引き上げる経営をするよう株主から迫られることになる。(c)AFP/Glenn Chapman