【12月21日 AFP】米連邦取引委員会(Federal Trade CommissionFTC)は20日、インターネット検索大手グーグル(Google)によるネット広告大手ダブルクリック(DoubleClick)の買収について委員による投票を行い、4対1で買収を承認した。今回の買収は個人情報保護をめぐり論議を呼び、今後欧州連合(EU)でも審査が予定されている。

 グーグルがダブルクリックを31億ドル(約3500億円)で買収するとしていることについて、FTC委員は「両社は同一市場での直接的な競合関係になく、買収は独占禁止法に抵触しない」と判断し、これを承認した。

 一方で個人情報の問題についての懸念も提起されたが、「独占禁止法の範囲外の問題で、買収の阻止や条件を要求する法的権限はFTCにない」として、今回の委員会では検討対象としなかったことを明らかにした。

 この問題でFTCは両社に対し、プライバシーの尊重を求めるとともに営業指針を示すことで対処するとし、「今後も市場を注視し、グーグルによる違法な買収などの反市場的行為が確認された場合は即座に対応する」と締めくくった。

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