【10月19日 AFP】オーケストラの指揮を疑似体験できるコンピュータソフトウエアがドイツで開発された。ヘルベルト・フォン・カラヤン(Herbert von Karajans)になったつもりで空想の中で指揮棒を振っていた人には朗報だ。13日の英科学誌ニュー・サイエンティスト(New Scientist)が報じた。

 指揮棒の代わりに身につけるのは、大きめの腕時計に似た「eWatch」と呼ばれる小型コンピュータ。内蔵された加速度計と傾斜計で手の動きを検知し、ブルートゥース(Bluetooth)でこのデータを親機のコンピュータに送信することにより、3次元で複製されたバイエルン放送交響楽団(Bavarian Radio Symphony Orchestra)の演奏速度や音の大きさなどを「指揮者」が決める。

「将来的には、『指揮者』の目線をモニターするカメラも取り付けて、個々の楽器も自在にコントロールできるようになる」という。

 ソフトウエアを開発したのはルートヴィヒ・マクシミリアン大学(Ludwig Maximilian University)のドミニク・シュミット(Dominik Schmidt)氏と、ミュンヘン工科大学(Technical University of Munich)のBernd Bruegge氏。(c)AFP