【10月18日 AFP】(一部修正)インターネット上の住所にあたるドメイン名に、すべてローマ字アルファベット以外の文字を使用する実験が始まった。インターネットにおけるローマ字の独占的地位の一角が崩されるかどうかが注目される。

 インターネットで使われるドメイン名などの標準化や割り当てを行う民間の非営利組織ICANN(アイキャン、Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)が開始した実験では、アラビア語、ペルシャ語、ロシア語、ヒンズー語、ギシャ語、ハングル、ヘブライ語、日本語、タミル語、中国語(繁体字、簡体字)の11言語が利用できる。

 ICANNはそれぞれの言語で「example.test」(日本語の場合は「例え.テスト」)というドメイン名を使ったテストページを開設し、ユーザーが自分の言語でサブページを設定できるようにした。テストページはユーザーが自由に加筆・編集できるWiki形式になっており、テスト結果の報告を募っている。

 ICANNのポール・トゥーミー(Paul Twomey)社長兼最高経営責任者は、「インターネット創設以来、最大級の変更」と評し、「多くの利用者が新しい方法を限界まで試して、基盤の完成に協力してほしい」と語った。

 現在は、ローマ字以外の文字を使用したアドレスも末尾は「.com」などを使わなければならないが、ICANNは今回の実験結果に応じて、最初から最後までローマ字以外の言語で表記したドメインを正式導入するかどうかを決定する。

 「Internet World Statistics(インターネット世界統計)」によると、世界のインターネット利用者の37%はアジアに住み、2%が中東、北米と欧州は47%を占めている。(c)AFP