【北京/中国 24日 AFP】世界一のインターネット大国は中国、そんな日が間近に迫っているのかもしれない。急増中の中国のインターネット利用者数が、2年以内に米国を抜いて世界1位となる見通し。

 24日に国営紙中国日報(China Daily)が伝えた国営シンクタンク、中国インターネット・ネットワーク情報センター(China Internet Network Information Center、CNNIC)の予測によると、コンピュータの価格が下がり、また携帯電話の使用が日常的になるにつれ、インターネットの利用者数も増加している。

 「米国に追いつくまで、長くても2年しかかからないだろう」と同センターの王恩海(Wang Enhai)氏は言う。「パソコンやインターネットへのアクセスが安価になると同時に、インターネットのコンテンツの内容も多様化し、ますます多くの人がウェブサイトを閲覧するようになっている」。

 中国日報によると、特に全国の携帯電話利用者約461万人が、通勤・通学など移動中でもインターネットにアクセスできる新技術を活用しているという。一方で同紙は、2年で米国のユーザー数に追いつくという予測については少々懐疑的な見方をしている。

 2006年、中国のインターネット利用者は前年比で23.4%増加し、1億3700万人に達した。CNNICのウェブサイトに掲載された最新の統計によると、中国の現在のオンライン人口は全人口の10.5%を占め、10人に1人がインターネット利用者となった計算。北京では初めて人口の30%を超えたとされている。一方、業界の推計では、米国の利用者は現在約2億1000万人。

 利用者が全体人口の10%を超えると、インターネットは市場として「多様なチャンス」を創出すると中国日報は論じている。証券会社・投資銀行のモルガン・スタンレー(Morgan Stanley)は同紙の取材に対し、「ユーザー数が中国人口10%を超えた段階で、インターネットは“主流媒体”となる」と答えている。(c)AFP