【8月28日 AFP】人間のはしかと似た症状を引き起こすウイルスによって7月以来、米大西洋沿岸で数百頭のバンドウイルカが死んでいるとの報告を27日、米当局が発表した。

 米海洋大気局(National Oceanic and Atmospheric AdministrationNOAA)の専門家によれば、麻疹(ましん)ウイルスはイルカの肺と脳に感染し、肺炎や異常行動を引き起こして、時には死に至らしめるという。

 米中部大西洋沿岸では先月7月以来すでに333頭のバンドウイルカが死んでおり、さらに今後1年程度、はしかの流行が続くこともあり得るという。740頭ものイルカが死んだ25年前の大流行を凌ぐ可能性もある。

 はしかに感染すると皮膚や口、関節や肺などに病変が生じるが、今回検査された33頭の死骸のうち32頭が、感染もしくは感染が疑わしいと判定されていた。(c)AFP/Kerry SHERIDAN