地中海でクラゲ増殖、乱獲で悪循環 FAO警告
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【5月31日 AFP】国連食糧農業機関(Food and Agriculture Organization、FAO)は30日、地中海で魚の乱獲がクラゲの繁殖を助長し、クラゲが増えることでさらに漁業資源が減少していると警告した。またクラゲを減らす方法の一つとして、食品や医薬品・化粧品の原料として使用することを推奨した。
伊ローマ(Rome)に本部があるFAOがまとめた調査結果によると、食物連鎖中のクラゲの捕食者が乱獲によって減少していることが、クラゲの個体数を増加させる原因になっている。そのため、クラゲが今度は稚魚や幼魚を餌にするため、魚の個体数の回復力が低下するという「悪循環」が起きている。
報告書は、乱獲の他に地球温暖化や、海に流出する肥料や下水が増加し養分となっていることなどが、クラゲの個体数増加の要因になっているとも指摘した。
一方、食用や医薬品原料として使うクラゲの量を増やせば、地中海のクラゲを減らせる可能性があるとの提言も示した。また加齢のプロセスを逆転させることができる「不死のクラゲ」の発見は、若返りに強力な効果がある製品の開発につながるだろうとの期待も述べている。(c)AFP
伊ローマ(Rome)に本部があるFAOがまとめた調査結果によると、食物連鎖中のクラゲの捕食者が乱獲によって減少していることが、クラゲの個体数を増加させる原因になっている。そのため、クラゲが今度は稚魚や幼魚を餌にするため、魚の個体数の回復力が低下するという「悪循環」が起きている。
報告書は、乱獲の他に地球温暖化や、海に流出する肥料や下水が増加し養分となっていることなどが、クラゲの個体数増加の要因になっているとも指摘した。
一方、食用や医薬品原料として使うクラゲの量を増やせば、地中海のクラゲを減らせる可能性があるとの提言も示した。また加齢のプロセスを逆転させることができる「不死のクラゲ」の発見は、若返りに強力な効果がある製品の開発につながるだろうとの期待も述べている。(c)AFP