【4月16日 AFP】国際環境保護団体グリーンピース(Greenpeace)は15日、北極圏を石油掘削から守られた世界的保護区に設定するよう訴える運動で、ハリウッド俳優を含むメンバーたちが、「未来のための旗」が付いたカプセルを北極海の海底に下ろしたと発表した。

 メンバーらは14日、氷に穴を開けてチタンとガラス製のカプセルを深さ4000メートルの海底に下ろした。カプセルには270万人の署名が入っているという。カプセルが下ろされたのは、ロシアの小型潜水艦が2007年にロシア国旗を立てた地点の近く。

 メンバーは、ハリウッド俳優のエズラ・ミラー(Ezra Miller)さん(20)、スウェーデンの少数民族サーミ(Sami)を代表するサーミ議会の議員Josefina Skerkさん(26)、アフリカ・セーシェル共和国出身のレニー・ビジュー(Renny Bijoux)さん(30)などで、全員が1週間かけて歩いて北極点に到達したという。

 Skerkさんは「北極圏のこの特別な地域は特定の個人や国家に属するものではなく、地球上の全ての人の共同遺産だと伝えるために私たちはここにいる」と話した。

 米地質調査所(US Geological SurveyUSGS)によると、北極海海底には約900億バレルの原油と世界の未確認埋蔵量の30%に当たるガスが存在するとみられている。(c)AFP