【12月14日 AFP】南米エクアドル沖のガラパゴス諸島(Galapagos Islands)の有名なゾウガメたちを救うため、その卵や子ガメを食べるネズミを島から駆逐する試みが行われている。

 ガラパゴス諸島では、外来種であるネズミの影響でゾウガメの個体数は激減し、絶滅の危機に追いやられている。

 ガラパゴス国立公園(Galapagos Natural Park)のエドウィン・ナウラ(Edwin Naula)所長はAFPに「(ネズミは)ゾウガメの卵を割り、子どもを殺すため、ガラパゴス諸島のように壊れやすい生態系の自然なバランスは崩されてしまう」と語った。

 人が住んでいないピンソン(Pinzon)島では今週、ネズミ駆逐策の予備実験として、ヘリコプターを使い島中に殺鼠剤(さっそざい)が散布された。

 ガラパゴス国立公園のゾウガメたちは飼育施設の中で卵からかえり、4~5歳まで育てられた後、自然へと放たれる。保護プログラムの責任者クリスティアン・セビージャ(Christian Sevilla)氏は「これまではネズミのせいで野生での繁殖は成功しなかった。ネズミを駆逐することによって、それも変わるのではと期待している」と話している。

 国立公園当局は、ピンソン島での駆逐作戦が成功した場合、人が住む島を含む他の島々でも行いたいとしている。(c)AFP/Santiago Piedra Silva