【11月16日 AFP】ブラジル農牧研究公社(Embrapa Cerrado)は14日、ジャガーなどの絶滅危惧種の保存を目指し、これらの動物のクローンを作成する計画だと発表した。

 農牧研究公社はブラジリア動物園(Brasilia Zoo)と共同で、ジャガーやタテガミオオカミ、ブラジルに生息するシカなど、絶滅危惧種や個体数が激減している動物の人工授精、胚移植などの実験も行う。両者は近く、共同協定に署名する予定だ。

 農牧研究公社のカルロス・フレデリコ・マルティンス(Carlos Frederico Martins)氏によると、クローン動物は誕生しても野生には戻さないことから、短期的には種の保存にはつながらない。また、クローンの誕生までには数年が必要だという。ただし、将来的に人工授精や胚移植で生まれた個体を野生に戻す可能性はあるという。

 世界有数の牛肉輸出国であるブラジルでは2001年3月、牛肉の品質改良を目的としたウシのクローニングにすでに成功している。(c)AFP