【11月2日 AFP】豪州ホバート(Hobart)で開かれていた南極海洋生物資源保存委員会(Commission for the Conservation of Antarctic Marine Living ResourcesCCAMLR)は1日、南極圏への海洋保護区新設に合意できないまま、2週間の会議に幕を下ろした。

 24か国と欧州連合(EU)からなるCCAMLRは、多数の生物種の保護にとって重要な南極海(Southern Ocean)の2地域について、海洋保護区の設定を検討していた。1つは世界で最も手つかずの海洋生態系があるロス海(Ross Sea)の160万平方キロメートルで、もう1つは東南極(East Antarctica)沿岸部の190万平方キロメートルだ。

 豪州とEUがこの案を支持したものの、海洋資源の利用が制限されることを懸念した国々との間で議論はこう着し決議には至らず、来年7月にドイツで開かれる会議に持ち越された。

 世界自然保護基金(WWF)など30の国際機関・組織からなる南極海連盟(Antarctic Ocean Alliance)など環境保護団体は2日、この結果を非難する声明を発表している。(c)AFP