【9月21日 AFP】カナダの首都オタワ(Ottawa)で来月、バイオ・ジェット燃料のみで動く航空機のテスト飛行が世界で初めて行われることが明らかになった。

 米国のアプライド・リサーチ・アソシエーツ(Applied Research Associates)とカナダのアグリソマ・サイエンシズ(Agrisoma Biosciences)の2社はカナダ国立研究機構(National Research Council of CanadaNRC)と提携し、民間航空産業に向けた「再生可能エネルギーの持続的供給源」となるべくプロジェクトを進めてきた。

 来月後半に行われる予定の試験飛行では、NRCのファルコン20(Falcon 20)双発機を100%油糧種子由来のジェット燃料で飛ばし、エンジン性能および排ガスの量を調べる。NRCによれば、ジェット燃料の基準を満たしたバイオ燃料のみで動く航空機の飛行は世界初になるという。

 アプライド・リサーチ・アソシエーツの関係者は「このプロジェクトを通じ、航空業界の(炭素)排出量削減を目的に『持続可能な選択肢』を提供したい」と話している。

 バイオ・ジェット燃料の製造にあたっては、カナダ西部の40以上の農家に油糧種子作物の生産が委託された。カナダ政府はこのプロジェクトによってバイオ・ジェット燃料産業が活気づき、国内の農業文やを潤すことに期待を寄せている。(c)AFP