オノ・ヨーコさんと息子ショーンさん、シェールガス掘削の反対運動立ち上げ
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【8月30日 AFP】オノ・ヨーコ(Yoko Ono)さん(79)と息子のショーン・レノン(Sean Lennon)さん(36)が29日、米ニューヨーク(New York)州で進む天然ガスの掘削手法に反対するミュージシャンや芸術家らによる運動「アーティスト・アゲンスト・フラッキング(Artists Against Fracking)」を立ち上げた。
「フラッキング」とは、地層に圧力をかけて破壊し水平坑井で液状の天然ガスを効率的に掘削する水圧破砕技術。米国では、膨大な量のガス供給への道が開くものと期待される一方で、地下水の汚染リスクが高いと反対の声もあがっている。
米東部を横断する巨大な岩層「マーセラス・シェール(マーセラス頁岩層、Marcellus Shale)」には、地中の岩盤層に含まれる天然ガス「シェールガス」が大量に埋蔵されている。その一部がニューヨーク州にもかかっており、この掘削における水圧破砕の可否について、州当局が近く判断を下すことになっている。
水圧破砕に反対する立場のオノさんは、29日の記者会見で、ニューヨーク市の水は水圧破砕による汚染の危機にあると訴え、「この事実を無視することは、私たちの子どもの世代にとってフェアではない」と語った。
ショーンさんも、エネルギー業界は「水圧破砕は石炭に代わるクリーンなエネルギー」との誤った情報を流しており、水圧破砕は安全との業界側の説明は信用できないとしながら、安全な飲料水の確保は生きていく上での基本と主張した。
ショーンさんによると、「アーティスト・アゲンスト・フラッキング」には、元ビートルズ(The Beatles)のポール・マッカートニー(Paul McCartney)さんとリンゴ・スター(Ringo Starr)さんのほか、歌手のレディー・ガガ(Lady Gaga)さんや俳優のアレック・ボールドウィン(Alec Baldwin)さん、ユマ・サーマン(Uma Thurman)さん、さらには英作家サルマン・ラシュディ(Salman Rushdie)さんも名を連ねているという。
ショーンさんは、オノさんとジョン・レノン(John Lennon)さんとの間の息子。(c)AFP