【8月29日 AFP】激動するアジアの環境に関する優秀な報道に与えられる「Asian Environmental Journalism Awards(アジア環境ジャーナリズム賞)」の第1回受賞メディアに、フランス通信(Agence France-PresseAFP)が選ばれた。

 同賞はアジアの環境に関する調査・提言を行っているNGOシンガポール環境協議会(Singapore Environment CouncilSEC)が行っているもので、今年が第1回目。23日に結果が発表され、AFPは3部門のうち「報道機関による優れた環境報道(Excellence in Environmental Reporting by a Media Organisation)」部門で受賞した。

 SECはAFPの受賞理由として、さまざまなテーマを報じたことと「人間を中心に据え、政策および科学的事実に支えられた報道が真の変化につながる高い可能性を持っていること」を挙げた。

 受賞対象となったAFPの報道は、アジア各国における環境保護を阻む利権との闘争や環境のために生活の改善に取り組む人々などを扱った記事、写真、ビデオ報道など10本。

 取り扱ったテーマには、マレーシア・ボルネオ(Borneo)島に建設された水力発電用のバクンダム(Bakun Dam)によって伝統的な生活様式が破壊された先住民たち、山口県祝島(Iwaishima)の住民の原発計画を阻止する長年の闘い、カンボジアの市民による森を守る活動、フィリピンのスラム街で数万世帯に「太陽光電球」を取り付ける活動などがある。(c)AFP