【8月11日 AFP】インドネシアで、スマトラ島北部グヌンレウセル国立公園(Mount Leuser National Park)内に設置された赤外線カメラに、絶滅が危惧されているスマトラサイ7頭の姿が映っていることが確認された。環境保護団体レウセル・インターナショナル・ファンデーション(Leuser International Foundation)が9日、明らかにした。

 同団体のタルミジ氏によると、グヌンレウセル国立公園内でスマトラサイが目撃されたのは26年ぶりだという。タルミジ氏はAFPの取材に、今回の発見は、同公園にスマトラサイは存在しないのではないかとの疑念を軽減するものだと述べ、スマトラサイ保護への努力が高まることへの期待を示した。

 スマトラサイの姿は、2011年6月から今年4月の間に設置された計28台のカメラがとらえたもので、約1000枚の画像から雌6頭、雄1頭の生存が確認できた。

 スマトラサイの個体数は、この20年間で50%も激減。現在の個体数は、全世界で200頭にも満たないとみられている。密猟や不法伐採による生息地の激減がスマトラサイを生存の危機に追いやっている。(c)AFP