【8月9日 AFP】米国内のレストランで提供されているフカヒレスープの材料に絶滅危惧種のサメが含まれている実態が、DNA鑑定を用いた調査で明らかになった。米国でフカヒレスープ原料のサメの種類をDNA鑑定で追跡した調査はこれが初めて。

 米ニューヨーク(New York)のストーニーブルック大学(Stony Brook University)の海洋保護科学研究所が実施した調査では、米14都市のレストランで採集したフカヒレスープのサンプルから、33種のサメのDNAが確認された。

 中には、国際自然保護連合(International Union for the Conservation of NatureIUCN)が絶滅危惧種に指定するアカシュモクザメを使ったスープが、100ドル(約7800円)で提供されていた例もあったという。また、やはり絶滅が懸念されているシロシュモクザメやアブラツノザメ、オオジロザメ、クロヘリメジロザメなどのDNAも検出された。

 調査を主導した1人のデミアン・チャップマン(Demian Chapman)氏は、8日発表した声明で、「米国内で販売されているフカヒレスープには何が入っているか分からない。深刻な危機に瀕しているサメを食べている可能性もある」と警告している。(c)AFP