【5月2日 AFP】ペルー北部の海岸でペリカンなど600羽近い鳥の死骸が発見され、鳥類学者の専門チームによる調査が行われている。

 ペルー海洋研究所(IMARPE)によれば、北部ピウラ(Piura)州とランバイエケ(Lambayeque)州の全長170キロにおよぶ海岸沿いで、4月29日までにペリカン538羽とペルーカツオドリ54羽の死骸が見つかった。このほかにも、アシカ5匹と腐乱したウミガメ1匹の死骸が発見されたという。

 漁業を管轄するペルー生産省は、これまでの調査から、ペリカンらは海上で死んで打ち上げられたのではなく海岸で死亡したとみられるとの声明を発表している。

 同じ海岸では1月以降、計850頭以上のイルカの死骸が打ち上げられており、この件に関する調査も進められている。

 イルカの大量死について、環境省のガブリエル・キハンドリア(Gabriel Quijandria)次官は前月19日、感染力が強い麻疹ウイルスが原因の可能性が高いとの見解を発表している。

 だが、専門家らは環境汚染などが要因の可能性もあるとして、詳しい検査結果の判明を待っている状況だ。

 キハンドリア環境次官も、「このような事例は初めてではない。これまでにも同様の大量死は、ペルーやメキシコ、米国でも発生している」と指摘した。

 政府当局によれば、打ち上げられたイルカの95%はバンドウイルカだという。(c)AFP

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