【4月16日 RenewableEnergyWorld.com】カナダ・オンタリオ(Ontario)州の再生可能エネルギー由来の電力固定買い取り制度について初の見直しが17日行われ、買い取り価格が大幅に下げられることになった。

 オンタリオ州では2009年、「グリーン・エネルギー法(Green Energy Act)」が発効し固定買い取り制度がスタートした。以降、買い取り価格の高さが魅力となって州内の関連産業は急激な成長を見せ、特に風力発電がその恩恵を受けてきた。

 オンタリオ州は2011年時点で175万キロワット超の風力発電能力を有し、さらに18年までに750万キロワットまで増強する計画がある。また、これまでに20万キロワット超の太陽光発電施設も稼働し、多くの海外投資を誘致した。

 州政府によると「グリーン・エネルギー法」の制定以来、新たに270億カナダドル(約2兆1800億円)以上の投資・経済効果を生み出し、再生可能エネルギー関連で2万人分の雇用を創出したという。

 だが、かさむ電力費をめぐる不安や太陽光・風力発電用機器の価格下落を受け、与党・保守党内からは買い取り価格の見直し圧力が高まっていた。見直し後の価格は太陽光発電は20%以上、風力発電については約15%下がることになる。水力、バイオガス、バイオマス、および埋め立て地から発生するメタンガスを利用した発電については、価格が据え置かれた。

 今後は、1年ごとに買い取り価格の調整を行うという。(c)RenewableEnergyWorld.com/AFPBB News

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