【3月9日 AFP】水産庁は9日、今冬の南極海での調査捕鯨が予定通り終了し、調査捕鯨船団が帰国の途についたと発表した。悪天候や反捕鯨団体の妨害などのため、捕獲できたクジラの数はミンククジラ266頭、ナガスクジラ1頭の計267頭で、計画していた900頭の3分の1にも達しなかったという。

 反捕鯨団体「シー・シェパード(Sea Shepherd Conservation SocietySSCS)」は今季も捕鯨シーズンを通じて、日本の捕鯨船に向かって悪臭を放つ弾を投げ入れたり、スクリューにロープを絡ませるなどの妨害工作を続け、捕鯨船側は放水で応じた。水産庁では、こうした妨害が捕獲頭数の低下に大きく影響したとしている。

 2010~11年シーズンの調査捕鯨は反捕鯨活動家の激しい妨害に合い、172頭を捕獲しただけで調査捕鯨の中止に追い込まれている。(c)AFP