【2月2日 AFP】中国南部広西(Guangxi)チワン族自治区の柳州(Liuzhou)で、地元の工場が有毒なカドミウムなどを川に垂れ流していた事件で、新たに容疑者1人の身柄が確保され、拘束された容疑者はこれで8人となった。政府および国営新華社(Xinhua)通信が2日、報じた。

 カドミウムを含む工業排水は柳州を流れる川を最大で約300キロにわたり汚染。数百万人が利用する飲料水も汚染の危機にさらされている。

 汚染源の工場がある河池(Hechi)市によると、警察当局はこれまでに工業排水を垂れ流したとされる金河鉱業(Jinhe Mining)と他1社の幹部8人の身柄を拘束した。また、上海日報(Shanghai Daily)によると、4人が依然逃走中だという。

 工業排水が垂れ流された地点から下流に位置する柳州では、川の水に含まれるカドミウムが、2日朝の計測時には基準値の約2.6倍を示していた。

 事件発覚当時、水中に含まれる重金属の計測値は、政府が定める基準値の約80倍を記録したが、当局による河川への中和剤の投入と水門の解放による水流の確保で汚染のレベルは下がったという。(c)AFP

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