【9月29日 AFP】ブラジルの連邦裁判所は29日、アマゾン川流域に計画されている総工費110億ドル(約8400億円)規模の巨大ダムの建設計画の中止を命じた。

 パラ(Para)州に計画されているベロモンテ(Belo Monte)水力発電ダムは、流域に暮らす先住民たちが生業としている漁業を破壊するとして、同州のカルロス・エドゥアルド・カストロ・マルティンス(Carlos Eduardo Castro Martins)連邦判事は建設を受注した企業連合ノルテ・エネルギア(Norte Energia)に対し、「港の建設、爆発物の使用、堤防や水路の設置、その他、アマゾン川支流のシングー川(Xingu River)の自然な流れを妨げ、それによって地域の魚類に悪影響を及ぼすインフラ設備をいっさい」禁じた。

 ブラジルは、急速な成長を遂げている経済が必要としているエネルギーの国内生産量を増やそうとしている。完成すれば世界第3位の大きさとなるベロモンテ・ダムは、エネルギー増産計画の主要な一端とみなされている。(c)AFP

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