【7月8日 AFP】国際自然保護連合(International Union for the Conservation of NatureIUCN)は7日、マグロ類の多くが絶滅の危機にあるとの見解を初めて発表し、早急な保護対策の必要性を訴えた。

 IUCNが絶滅危惧種をまとめた「レッドリスト」によると、乱獲の結果、マグロ類8種のうち3種が絶滅の危機にあるか、ほとんど絶滅状態にあるという。

 そのうち、ミナミマグロについては「深刻な絶滅の危機」にあり個体数回復の見込みはほとんどないとされたほか、クロマグロは公式に「絶滅危惧種」に指定された。

 IUCNの海洋生物多様性部門を率いる米オールドドミニオン大学(Old Dominion University)のケン・カーペンター(Ken Carpenter)教授は、クロマグロ全種が「継続的な乱獲の影響を受けやすく、破滅に向かうおそれがある」と指摘している。

 また、ハイテク技術を搭載した漁船による大規模商業漁業のため、絶滅の危機が増大しているメバチマグロや、准絶滅危惧種に指定されているキハダマグロ、ビンナガマグロなどの資源も、厳しい状況に置かれているという。(c)AFP/Marlowe Hood