【6月19日 AFP】カナダ・ケベック(Quebec)州モントリオール(Montreal)中心部で18日、州内でのシェールガス採掘の中止を求めて約3000人がデモ行進した。

 4年前にケベック州のセントローレンス渓谷(Saint Lawrence Valley)でシェールガスが埋蔵されているのが見つかった。開発推進派は、北米はシェールガスの埋蔵量が多いとみられることから、エネルギーの外国依存の緩和につながると期待している。

 しかし、ガス井から地下深くに化学物質を含んだ水を送り込んで、シェール(頁岩)から天然ガスを分離するフラッキング(水圧破砕)という採掘方法によって地下水が汚染される恐れがあると懸念する声もある。

 ケベック州は3月、シェールガス開発に反対する声を受けて、開発を中断して環境への影響の検討を始めた経緯がある。デモ参加者の多くは検討するだけでは不十分で、検討会議に環境保護活動家も参加させるべきだと主張している。

 デモに参加した大学教授は、シェールガス採掘の検討会議のメンバー11人のうち8人はシェールガス開発推進派や政府と関係があると話している。

 自転車でデモに参加し、再生可能エネルギーへの転換を求めるスローガンを叫んでいた州議会のアミール・ハディル(Amir Khadir)議員は、シェールガス開発に反対する署名活動を始めたところこれまでに10万人以上が署名したと語った。(c)AFP