【6月1日 AFP】灰色のスーツに地味なネクタイといった日本人サラリーマンの定番ファッションが、1日の衣替えにあわせて導入される「スーパークールビズ」で一新されることになりそうだ。

 「スーパークールビズ」は、東日本大震災による福島第1原発事故に伴う夏季の節電対策の一環として、官公庁や各職場などの冷房温度を28度に設定し、その代わりに、スーツよりも涼しいTシャツやアロハシャツ、チノパン姿などでの勤務を奨励する政策。

 さらに、その上をいく「スーパークールビズ」のスタートを、松本龍(Ryu Matsumoto)環境相が宣言。その手本となるべく環境省の職員も1日から率先して「スーパークールビズ」ファッションで登庁した。 

■肌寒いなかスタート

 気象庁によると、この日の都内の気温は、例年より6度も低い21.8度で、肌寒い「スーパークールビズ」のスタートとなった。

 環境省が行った「スーパークールビズ」ファッションのPRキャンペーンはツイッター(Twitter)でも話題を集め、あるイラストレーターは「サラリーマンはスーツ姿でなくても、やっぱりサラリーマンっぽい」とツイート。寒いなら明日からにすればいいのに、というツイートもあった。

■浸透するかは不透明

 現状維持を好む傾向が高い日本人の間で、どれだけ「スーパークールビズ」が浸透するかは不透明だ。

 東日本大震災の被災地、岩手県は、訪問者に不快感を与えるとしてジーンズの着用は認めていない。サンダルや半ズボンは認めないと聞いて、ほっとしている保守的なサラリーマンたちも少なくないだろう。

 「スーパークールビズ」が始まった1日、銀座の街角では、「スーパークールビズ」ファッションよりも傘やスカーフの方が目立った。

 京都議定書で割り当てられた温室効果ガス排出の削減目標6%を達成するため、日本政府が「クールビズ」を初めて導入したのは2005年。第1回目の「クールビズ」では、100万世帯の1か月分に相当する46万トンのCO2削減を達成している。(c)AFP/Frankie Taggart

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