【10月28日 AFP】いまそこにある危機から自由と民主主義、そして文明を守ろうと銀幕の上で闘ってきた米俳優のハリソン・フォード(Harrison Ford)さん(68)は、いま自分が果たすべき役割は、地球の未来のために現実の世界で闘うことだと思っている。

 国連(UN)の生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が開かれている名古屋でAFPの取材に応じたハリソン・フォードさんは、「人間が自分ではまかなえないものを提供してくれるという能力を、自然が失いつつある」と語った。

「傷ついていない生態系は人間にきれいな水や清浄な空気をもたらし、健全な土壌は医薬品の原料調達や食料生産に寄与している。全部、無料のサービスだ」。

 フォードさんは、環境破壊が進むいま、いますぐに「大胆かつ断固たる」行動をとる必要があると言う。

「わたしたちのミッションの1つは事態の緊急性を訴えることだ。日常生活では気づかないかもしれないが、環境破壊の影響はあちこちに出ていることを分かって欲しい。日常生活に影響が出るとすれば、食糧価格の高騰や水産資源の枯渇といった経済的な大打撃という形をとるだろう」

「緊急性は強調しても強調しすぎることはない。わたしたちはいま転換点にいる」(c)AFP/Jerome Cartillier