【6月1日 AFP】1万8000万年以上前、最後の氷河期が終わったのは南アフリカと南極の間の海底に蓄積されていたCO2(二酸化炭素)が大量に大気中に放出されたことが遠因だったする英ケンブリッジ大学(Cambridge University)の研究チームによる論文が、28日の科学誌『サイエンス(Science)』に掲載された。

 氷河期にCO2が効果的に深海に閉じ込められていたことを示す初めての研究だという。

 ケンブリッジ大のルーク・スキナー(Luke Skinner)博士の研究チームは、南極海の底から採取した有孔虫の殻の年代を放射線炭素年代で測定。さらに殻に含まれていた炭素14レベルと大気中のCO2濃度を比較し、CO2が海に閉じ込められていた期間を計算した。

 その結果、約2万年前の最後の氷河期には、CO2がとけ込んだ南極海の海水は深海で循環し、CO2が現在よりも長期間、海中に留まっていたことが分かったという。

 研究は、南極海の深海から周期的に大量のCO2が大気中に放出されることによって地球規模での氷河溶解が10万年周期で起きたとしている。1回の大量放出期に吐き出されたCO2は、産業革命以降に排出されてきたCO2量に匹敵する量だという。

 この仮説が正しければ、各氷河期の終わりごとに、大量のCO2が海洋から大気に放出されていたことになる。

 スキナー博士は「深海のCO2も最終的には海面近くに上昇してくるが、その周期は海流の状態によって決まる。これには最後の氷河期の状況が参考になるだろう」と述べ、今回の研究結果が、地球温暖化防止対策として提案されているCO2を深海に封じ込める方法の実現可能性を検討するうえで役に立つだろうと期待している。(c)AFP