【1月4日 AFP】(一部更新、写真追加)中国北部の陝西(Shaanxi)省で前月末、パイプラインが破裂し、流出した大量の軽油が黄河(Yellow River)の支流である赤水(Chishui)河に流れ込んだ。国営中国新聞社(China News Service)は4日、軽油はすでに黄河の三門峡(Sanmenxia)貯水池まで達したと報道。環境や飲料水への影響が懸念されている。

 国営新華社(Xinhua)通信によると、事故は前月30日、中国石油天然ガス集団(China National Petroleum CorpCNPC)のパイプラインで起きた。このパイプラインは甘粛(Gansu)省から湖南(Hunan)省に軽油を運搬するものだという。

 流出現場は黄河の上流70キロの赤水河と渭(Wei)河の合流点付近。流出した軽油の量について、渭南(Weinan)市当局はAFPの取材に対し、回答を拒否したが、新華社は3日、これまでに15万リットルが流れ込んだと報じている。

 市当局のウェブサイトによると、対策として赤水河の下流の23か所に、流出軽油のせき止め帯を設けたほか、700人が清掃作業にあたっている。

 CNPCは、パイプラインの近くで行われていた建設工事が事故の原因だとして、建設会社を非難する一方、汚染の拡大は「ほぼ制御」されたと主張している。(c)AFP