【12月19日 AFP】デンマークのコペンハーゲン(Copenhagen)で開催中の国連気候変動枠組み条約(UN Framework Convention on Climate ChangeUNFCCC)第15回締約国会議(COP15)について、いくつかの国際的な環境保護団体は「絶望的な失敗」だったとの評価している。気候変動対策の資金支援に関する取り組み以外についてはほとんど進展がなかったからだ。

 環境活動団体「地球の友インターナショナル(Friends of the Earth International)」のニモ・バッシー(Nnimmo Bassey)氏は「先進国が対策活動を遅らせた結果、気候変動が加速する中、最貧国で大勢の人びとが飢えに苦しみ命を落とす運命に直面している。こうした状況を招いた責任は明らかに先進諸国にある」と話した。

 また、グリーンピース・インターナショナルのクミ・ナイドゥ(Kumi Naidoo)事務局長は、COP15で首脳らが認めたコペンハーゲン合意(Copenhagen Accord)の草案は「抜け穴だらけ」で、「エアフォースワン(Air Force One)のような航空機でさえくぐり抜けられるのではないか」と述べた。

 環境保護団体が貧困国の代表者に合意案を拒否するよう求めないのはなぜかと質問されたナイドゥ氏は「悲惨な内容の合意を認めても認めなくても、破滅的な結果がもたらされる。われわれは2つの選択肢に捕らわれて身動きが出来なくなっている」と答えた。

 このほか、米自然保護団体シエラ・クラブ(Sierra Club)、世界自然保護基金(World Wide Fund for NatureWWF)なども合意案の内容に批判や懸念を示した。(c)AFP/Marlowe Hood