COP15首脳級会合の草案、具体目標なく合意に暗雲
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【12月18日 AFP】京都議定書後の地球温暖化対策の枠組みについて協議する国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)第15回締約国会議(COP15)では、18日に行われた主要国30か国の首脳級会合で政治合意草案が打ち出されたが、具体的目標の提示に欠け、温暖化の影響が大きい国々から失望の声があがるなど、新議定書へ向けた交渉は難航している。
12日間にわたる同会議も終盤を迎え、各国首脳がコペンハーゲン(Copenhagen)入りしたが、同日の首脳級会合では依然、合意達成は可能だとしながらも明らかな緊張感がただよった。
合流したバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は、草案について「完全な合意(案)ではないが、すべてが望みどおりになる国などない。問題はわれわれは一緒に前進するのか、分裂してしまうのかだ」と述べ、どんな合意案であっても各国首脳が受け入れなければ、温暖化対策の取り組み自体が分解してしまう危険があると訴えた。
また鳩山由紀夫(Yukio Hatoyama)首相も、求められていることはたとえ不完全ではあっても「強固」な政治的合意を生み出すことだと述べ、子どもや孫の世代のために、各国がエゴイズムを脇に置き、協力することが非常に重要だと述べた。
草案について各国代表らは、産業革命時代に比較して気温上昇を2度以下に抑える目標は含んでいるものの、温室効果ガス削減目標や、途上国への温暖化対策支援については、具体的な目標が提示されていないと批判している。
二コラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)仏大統領は、対策を確実なものにするためには、環境保護に対する取り組みと、貧困国の対策支援で行うべきことがまだあり、「障害を取り除かなければならない。無視できない点がいくつかある」と指摘した。
温室効果ガスの2大排出国である中国と米国間の目標値の溝は深く、また途上国からは蚊帳の外に置かれているとの不満もあがり、主要30か国が政治合意案をまとめたものの、さらに新たな問題も出てきた。COP15が失敗に終わる懸念が大きくなってきている。(c)AFP
12日間にわたる同会議も終盤を迎え、各国首脳がコペンハーゲン(Copenhagen)入りしたが、同日の首脳級会合では依然、合意達成は可能だとしながらも明らかな緊張感がただよった。
合流したバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は、草案について「完全な合意(案)ではないが、すべてが望みどおりになる国などない。問題はわれわれは一緒に前進するのか、分裂してしまうのかだ」と述べ、どんな合意案であっても各国首脳が受け入れなければ、温暖化対策の取り組み自体が分解してしまう危険があると訴えた。
また鳩山由紀夫(Yukio Hatoyama)首相も、求められていることはたとえ不完全ではあっても「強固」な政治的合意を生み出すことだと述べ、子どもや孫の世代のために、各国がエゴイズムを脇に置き、協力することが非常に重要だと述べた。
草案について各国代表らは、産業革命時代に比較して気温上昇を2度以下に抑える目標は含んでいるものの、温室効果ガス削減目標や、途上国への温暖化対策支援については、具体的な目標が提示されていないと批判している。
二コラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)仏大統領は、対策を確実なものにするためには、環境保護に対する取り組みと、貧困国の対策支援で行うべきことがまだあり、「障害を取り除かなければならない。無視できない点がいくつかある」と指摘した。
温室効果ガスの2大排出国である中国と米国間の目標値の溝は深く、また途上国からは蚊帳の外に置かれているとの不満もあがり、主要30か国が政治合意案をまとめたものの、さらに新たな問題も出てきた。COP15が失敗に終わる懸念が大きくなってきている。(c)AFP