【11月24日 AFP】世界気象機関(World Meteorological OrganisationWMO)は23日、温室効果ガスの排出量増加が続いており、長期的な温室効果をもたらす二酸化炭素(CO2)やメタン、一酸化二窒素などの2008年の世界平均濃度が観測史上最高値を更新したと発表した。

 WMOによれば、温室効果ガスの大半の濃度が増加を続けている。

 08年のCO2濃度は、前年よりも2.0ppm増加し385.2ppmとなった。産業革命前の1750年比で38%増加し、地球温暖化影響増加分の63.5%を占めている。

 メタン濃度は1999年から2006年まで横ばいだったが、07年と08年の両年に「著しい増加」がみられた。メタンはCO2と比べて20倍の温室効果があるが、メタン排出の約60%が稲作や牧畜、化石燃料の使用、ごみ廃棄場などヒトによる自然への関与から発生している。

 一方、オゾン層破壊の原因物質であるフロンガスの大気中濃度は同ガスが国際条約などにより規制、廃止の措置がとられていることから減少しているものの、そのためにフロンガスの代替ガスの濃度が増加し、2003年から08年までの温室効果で代替ガスが8.9%を占めるほどに「急速に増加」している。(c)AFP