【11月3日 AFP】京都議定書(Kyoto Protocol)に続く地球温暖化対策の国際枠組みを協議する気候変動枠組み条約の特別作業部会が2日、スペイン・バルセロナ(Barcelona)で始まった。来月7~18日にデンマーク・コペンハーゲン(Copenhagen)で開催される国連気候変動枠組条約(UN Framework Convention on Climate ChangeUNFCCC)第15回締約国会議(COP15)に向けた最後の作業部会となり、同会議へのシンプルかつ明確な選択肢の提示が求められている。会期は6日まで。

 UNFCCCのイボ・デ・ボーア(Yvo de Boer)事務局長は、192か国の代表を前に、「残された時間はほぼゼロに近い。この最後の5日間は、コペンハーゲンでの成功に向けて重要なものだ。有効に使う必要がある」と語った。

 各国代表はこの2年ほど、COP15に向けての「ロードマップ」に沿って会合を繰り返してきた。すべて順調にいけば、2012年に期限切れを迎える京都議定書に続く新たな地球温暖化対策の枠組みが成立する予定だが、交渉は難航している。

 温室効果ガスの削減方法や低公害技術転換への資金援助、気候変動対策などをめぐり、先進国側と途上国側との対立が続いている。

 COP15で議長を務めるデンマークのコニー・ヘデゴー(Connie Hedegaard)気候変動・エネルギー相は参加者らに対し、交渉進展のために「小規模かつ非公式な」協議を奨励するとともに、「コペンハーゲンでの閣僚級会議のために、明確な選択肢を提供してほしい」と強調した。(c)AFP